2022年7月30日

篠原涼子がキレッキレの演技で腐ったヤツらに鉄槌を下す!

篠原涼子がキレッキレの演技で腐ったヤツらに鉄槌を下す!

岡田将生との絡みも注目の「黄金の豚 ―会計検査庁 特別調査課―」!

ドラマ「anego」「ハケンの品格」で姉御気質のカッコいい働く女性を演じ、同性からも大人気の女優となった篠原涼子が元詐欺師のヒロインを演じ、当時、21才の岡田将生が若きエリートを演じたのが「黄金の豚―会計検査庁 特別調査課―」だ。

デコられた電卓を見せつける篠原涼子
デコられた電卓を見せつける篠原涼子

国民が働いて納めた税金を私利私欲のために不正使用している大物たちに斬り込んでいく勧善懲悪もののストーリーは放映から12年経った今、見てもリアリティのあるテーマ。社会派のシリアスな内容でありながら、コミカルなテイストと人間ドラマがバランスよく配合されている。会計検査庁(国家予算の使い道を調査し追求する国の機関)で働く角松(大泉洋)、金田(桐谷健太)、芯子(篠原涼子)、工藤(岡田将生)の4人の友情も胸を熱くさせる本作で篠原と岡田が見せた人間くさい演技とは?

■破天荒で情に厚いヒロインを篠原がキレッキレの演技で魅せる

詐欺罪で仮釈放中の37歳の芯子が検査庁に潜り込むことになったのは、財布を盗もうとしたお金持ちそうな男、検査官の久留米(宇津井健)にその腕と嗅覚を見込まれたから。「国民の黄金の豚(税金)を守ってもらいたい」と頼まれるが、母(もたいまさこ)が女手一つで八百屋を営んでいる実家で、芯子が苦労してきた親のために一銭も使わず貯めてきた貯金箱も黄金の豚のデザイン。仮釈放された娘を大きな愛で受け入れる母と姉を応援するキャバ嬢の妹(山口紗弥加)はたとえ道を踏み外してもまっすぐで困っている人を放っておけない芯子の性格形成に大きな影響を与えている。検査庁にワーキングスタイルのラフな私服で出勤し、家のトマトを差し入れに持っていく芯子はまわりにドン引きされてもゴーイングマイウェイ。先輩の金田(桐谷)を「ソーメンカボチャに似てる」とおちょくり、過去に結婚詐欺で騙したことがあるノンキャリの角松(大泉)に「なんでオマエみたいなアバズレが」と言われても涼しい顔。汚れを知らない正義感の強い工藤には「芯子さんについていきます」と慕われている。最初はやる気がなく、やさぐれていた芯子だが、持ち前の勘の良さと培った技術で「騙し合いなら負けない」「闇金の手口と一緒だ」と不正を次々に暴いていく。「水戸黄門」でいうところの印籠は妹にデコってもらった電卓で、決め台詞は「すべて黄金の豚にお返しいただきます!」「金返せ!」。キレッキレの動き(鍛えた腹筋にも注目)と判断力で腐ったヤツらに鉄槌を下すヒロインを痛快にコミカルに演じている。


篠原涼子 黄金の豚

■将来を期待され、純粋ゆえに苦悩する岡田将生の演技が切ない

仕事も恋も一途な青年、工藤は芯子の遅刻防止のため、毎朝、迎えに行き、実家で朝ゴハンをご馳走になっている。詐欺師だった過去を知らない工藤は権力に屈さない芯子に惹かれていくが、角松にアイツはサラブレッドなんだと言われている芯子は自分の気持ちを押し込めて、仲間として工藤を信じようと決める。上の図らいで異例のスピード出世を果たした工藤が金と名誉の欲望渦巻く世界に巻き込まれていき、かつての仲間たちと対立する立場に立たされる後半はひとりで悩み苦しむ姿がやるせなく、眩しくなるような若さと守ってあげたくなるような危うさを当時の岡田将生が全身で表現している。そんな工藤を信じようとする芯子が見せる涙は無敵のヒロインの優しさを物語る。「ハケンの品格」に続き、篠原涼子と大泉洋が繰り広げる舌戦も含め、いろいろな角度から楽しめるドラマだ。

文=山本弘子


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